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設備投資1.4兆円、ブリヂストンが策定した新中計の中身

ブリヂストンは2024年12月期からの3年間で計約1兆4000億円の設備投資を実施する。3カ年の新中期経営計画に盛り込んだ。前中計期間3年間の累計額と比べて約4割増となる。コア事業と位置付ける高付加価値のプレミアムタイヤ事業の強化に重点配分する。新中計最終年度の26年12月期には売上高4兆8000億円(23年12月期比約10%増)、調整後営業利益6400億円(同約30%増)の水準を目指す。

累計1兆4000億円の設備投資のうち約6300億円を戦略投資として設定。これに戦略経費などを加えた「戦略リソース」の総額は累計約7800億円で、このうち約6割の約4500億円をプレミアムタイヤ事業に振り向ける。26年12月期に乗用車向け市販用タイヤの販売本数で、プレミアムタイヤ比率を23年12月期比13ポイント増の70%に引き上げる。

タイヤの骨組みや補強帯を商品間で共有し、タイヤ表面(トレッド部)で性能を差別化するモノづくり基盤技術「BCMA」によるコスト削減も推進。栃木工場(栃木県那須塩原市)など乗用車用タイヤ4工場をモデル工場として効果創出を急ぐ。石橋秀一グローバル最高経営責任者(CEO)は「競争優位の獲得と価値創造を強化していく」と語る。

日刊工業新聞 2024年03月04日

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