全固体電池にも対応、エスペックが国内最大級規模のEVバッテリー試験所
エスペックは2025年2月に愛知県常滑市で、年間約500件の受託試験が可能な電気自動車(EV)向け車載用バッテリーの試験所を新設する。EV用バッテリーの受託試験所としては国内最大級の規模となる。自動車メーカー各社のEVシフト加速に伴うバッテリー試験の需要拡大に備える。次世代電池の全固体電池試験にも対応する。投資額は約20億円。
新試験所「次世代モビリティテストラボ(仮称)」は敷地面積が約7500平方メートル、延べ床面積は約1300平方メートル。トヨタ自動車をはじめ国内でEVを生産するメーカーや、バッテリーメーカーの利用を想定する。第三者認証機関のテュフズードジャパン(東京都新宿区)と連携し、予備試験から国連規則に対応した認証試験までワンストップで提供する。
車載用バッテリーは大型化、高容量化が進み、試験設備も大型化が求められる。新試験所はコンクリート構造で耐火性に優れた安全性試験室3室のほか、自動車が1台入る大型試験室も導入する。
エスペックは愛知県豊田市に、車載部品の試験向けで国内最大級の規模となる豊田試験所を構える。EVバッテリー向けの新試験所の稼働により、EVの車載部品からバッテリーまで一貫した受託試験の体制が整う。
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日刊工業新聞 2024年01月29日