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「トヨタの組織改革は『オポチュニティ』」(章男社長)

1000万台時代へ。『もっといいクルマづくり』と『人材育成』に挑む

各カンパニーの名前はどうやって決まったのか


 狙いはそれだけではない。以前の“どんぶり”状態では、量が見込めないなどの理由から手がけなかったような特徴的な商品も各プレジデントの権限で投入しやすくなる。また、より小さい事業体でクルマづくりを完結させることで、プレジデントをはじめとする幹部に経営の当事者意識を持たせる。それにより次世代”リーダーズ“の育成を促進する。

 首脳はカンパニープレジデントに「どんな会社にしたいか、どんなブランドにしたいか、ビジョンを持って引っ張ってほしい」と期待する。実は各カンパニーの名称も各プレジデントが決めた。名称に統一性がないのは、そうした理由からだ。
(文=名古屋・伊藤研二)
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日刊工業新聞2016年3月14日 「深層断面」から抜粋
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
複数の事業を持つコングロマリット企業はさまざまな組織の事例があるが、ほぼ単一製品でここまで巨大組織を動かしていくのは史上初めてに近い(自動車業界ではGMがそれに近かったが)。実際にプレジデントの権限がどのように担保されるか注視したい。章男社長がしばらくトップの座にいるのであれば、彼らの「いいクルマ作り」へのモチベーションマネジメントどうするか。対価は報酬なのか、さらなる何らかのポストなのか。

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