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書架・移動棚メーカー、半導体装置部品に参入

書架・移動棚メーカー、半導体装置部品に参入

工場に洗浄装置(左手前)や曲げ加工機(奥)を導入した

金剛(熊本市西区、田中稔彦社長)は、半導体製造装置部品の生産に乗り出す。熊本県を中心に九州で相次ぐ半導体関連企業の進出や設備投資などを背景に新たな需要を獲得する。既存の板金加工技術を生かし、9月から熊本県嘉島町の工場で開始する。まずは県内企業との取引から始め、4年後に同事業で年間売上高1億円を目指す。

金剛は書架や移動棚のメーカー。鉄素材の板金加工を得意としており、工場にはロボットや塗装ラインをそろえる。通路の幅は従来から広く、大型部品の生産に対応しやすい。半導体製造装置部品の加工に向け、曲げ加工機や溶接機を新たに導入。加工後の部品洗浄にも対応できるよう2種類の洗浄装置を設置した。また、半導体製造装置に使われるステンレスやアルミニウムへの対応に向けて既存のプレス機を改良した。曲げ加工では長さ1メートルの部品にも対応する。投資額は約1億円で事業再構築補助金も活用した。

金剛は社内の半導体関連事業グループで加工や生産プロセスに関する研究を重ねて準備を進めてきた。同社は、ペーパーレス化によって主力製品の書架や移動棚の需要は縮小すると予想しており、新規事業を伸ばすことで企業の成長につなげる構えだ。


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日刊工業新聞 2023年08月30日

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