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セブン-イレブンは「ミラクルミート」…コンビニで相次ぐ代替食品開発、「おいしさ」どう作る?

セブン-イレブンは「ミラクルミート」…コンビニで相次ぐ代替食品開発、「おいしさ」どう作る?

セブン-イレブン・ジャパンが発売した「みらいデリ」のおにぎり「おにぎりツナマヨネーズ」

植物原料による食材「プラントベースフード」を使った代替食品の開発が、コンビニエンスストア大手や食品メーカーで相次いでいる。セブン―イレブン・ジャパンはエンドウ豆由来の「ミラクルミート」を使ったナゲットやおにぎりを発売。ローソンは代替卵を活用したサンドイッチを投入した。日清食品は大豆タンパクを原料に「うなぎの蒲焼き」の代替商品を開発した。サステナブル(持続可能な)食材の活用をPRするとともに、おいしさも商品開発の重要なポイントとなる。(編集委員・井上雅太郎)

プラントベースフードの開発が進む背景には、環境にやさしい食料の選択肢を増やす可能性があるためだ。例えば畜産で排出する二酸化炭素(CO2)や水の量に比べ、大豆など植物原料の育成の排出量は圧倒的に少なく済む。将来の食料需要増に対し畜産や水産資源への依存を減らし、植物資源にシフトすることができる。課題は肉類や魚の代替として製造した食品のコスト低減とおいしさの実現にある。

セブン―イレブン・ジャパンは持続可能な食品原材料を採用した新シリーズ「みらいデリ」を発売した。食材となるミラクルミートは植物肉を手がけるDAIZ(熊本市中央区)、味の素、日本ハムと連携して開発した。

これを使って「おにぎりツナマヨネーズ」(消費税込み価格151円)には通常のツナと混ぜた代替ツナをマヨネーズであえた具を使用。「ナゲット(5個入り)」(同259円)は鶏肉と混ぜた代替鶏肉として活用した。代替食材と本物を組み合わせて、おいしさを重視した商品開発を行った。セブン―イレブンは「『環境にやさしいこと』や『カラダにうれしいこと』に加え、『おいしいこと』を実現する商品を追求した」と説明する。

ローソンが関東甲信越エリアで発売したサンドイッチ「食べ比べ!2種のスクランブルサンド」(同322円)には豆乳加工品ベースからできた代替卵が使われている。これにハムや野菜を混ぜてサラダ仕立てにしたサンドイッチ。通常の鶏卵を使ったサンドイッチと食べ比べられる。

同社は「代替卵を知らない、また興味があっても食べる機会がなかったお客さまにトライアルとして食べてもらいたい」とし、鶏卵が不足し高騰する中でサステナブル食材の重要性を強調する。またプラントベースフードとして大豆ミートを使用した商品を2020年から全国で販売している。

日清食品は「うなぎの蒲焼き」の見た目や食感、風味を再現した「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」を開発した。「ウナギの漁獲量が減少し、価格が高騰。ウナギを食べる文化が失われることも懸念されており、日本の食文化を守る目的で開発を進めてきた」(同社)と説明する。

日清食品が開発したうなぎ蒲焼きの代替食品「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」(調理例)

蒲焼きに近づけるため、大豆タンパクを使い生地を3層に分けて加工した。白身層はふわっとしながら繊維感を持たせ、中間層は植物油脂でとろっとした感じを表現。皮層には竹炭粉末を混ぜ特有の黒さを再現した。この生地を専用の金型で蒸して焼き目をつけて仕上げた。オンラインで1000セット限定で発売(消費税抜き価格1500円)したが、発売開始後およそ1分で完売した。「相当の需要があることが分かった」(同)とし、通常商品化に向けて検討を進める方針だ。

日刊工業新聞 2023年08月28日

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