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課長級1万人研修…NTTが問われる新人事制度の実効力

NTTは4月に一般社員向け人事制度を刷新したことを踏まえ、キャリア相談体制を拡充する。グループ横断で活動するキャリアコンサルタントを配置した。今夏には傘下の事業会社の担当課長など約1万人の社員を対象にしたキャリアコンサルティング研修も始め、部下からの相談に対応できるようにする。産業界では人的資本経営の重要性が高まっている。NTTは社員の自律的なキャリア形成の支援を強化することで人的資本経営を加速する。

NTTは4月、一般社員向けに専門性を重視した人事給与制度をグループ全体で導入した。18の専門分野を設定し、専門性の獲得や発揮の度合いに応じて昇格・昇給できるようにした。同制度の活用で、社員が自律的にキャリアを構築できることを目指している。

新人事制度の実効性を高める観点で、NTTは7月からキャリアコンサルタントを10人程度配備。グループの事業会社の社員がコンサルタントに相談を行えるようにした。

また、一般社員の最も身近な相談相手になる上長向けにも研修を行い、キャリアコンサルティングの考え方を教育する。

NTTは2021年に全管理職向けでジョブ型人事制度を導入したほか、23年4月には一般社員向けの人事制度も刷新するなど、人的資本の経営を強化してきた。今後は、こうした制度の実効性をいかに高めていけるかが問われそうだ。

日刊工業新聞 2023年07月26日

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