小林製薬は声帯の炎症を鎮める漢方薬や鼻の毛穴洗浄液、安眠用の芳香・消臭剤などの新製品１８品目を秋に市場投入する。鼻や喉関連の医薬品を中心に、肌の手入れ品、芳香・消臭剤、温熱シートのカイロをそれぞれ複数品目拡充する。「特定の困りごとを持つ顧客にとってかけがえのない存在のニッチ製品」（小林章浩社長）を中心とした新製品全体で初年度３８億円の売り上げを見込む。

鼻や喉関連では鼻腔むくみづまり改善薬やへんとうなどの腫れ・痛み用スプレー、せき治療漢方薬など医薬品５品目を新たに投入する。このうち声帯炎症用漢方薬「コエキュア」は、さまざまな生薬を混合した声帯向け漢方薬である響声破笛丸にメントールや甘味料を加えて苦みを薄めた。飲みやすくすることで繰り返し使ってもらう考え。

鼻の毛穴洗浄液「ケアナボンひたし洗い液」は、鼻をひたし洗いすることで毛穴の詰まり汚れをやさしく取り除く。洗浄成分の界面活性剤を大幅に減らして保湿成分などを配合、肌のバリアー機能を持つ皮脂などは落とさずできるだけ長期のケアにつなげる。肌の手入れ品ではシワ改善機能を持たせた化粧水やクリームも発売する。

安眠用の機能性芳香・消臭剤「サワデー＠スリープ」は高砂香料工業の安眠用香料「スマートスリープ」を用いた。紅茶のような香りの芳香・消臭剤、消臭効果を高めたトイレ用除菌洗剤も出す。

指先の血行不良改善や足の血行促進、過酷環境用でカイロのラインアップを拡充する。

これらで「顧客に新たな習慣を提案」（同）し、快適な生活や社会での活躍の支援につなげる。