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北陸先端大が開発、近接覚と触覚を備えたロボットアームがスゴイ

北陸先端大が開発、近接覚と触覚を備えたロボットアームがスゴイ

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北陸先端科学技術大学院大学のクアン・カイン・ルー大学院生とホ・アン・ヴァン准教授らは、近接覚と触覚を備えたロボットアームを開発した。筒状の膜(ロボスキン)の変形を内側からカメラで撮影して接触点を推計する。ロボスキンを透明に切り替えて周囲を撮影すれば近接覚センサーとして働く。介護支援などに用いる人協調ロボットに提案していく。

筒状のロボスキンの内側に二つのカメラを組み込んで撮影する。ロボスキンは内側に格子状に点を配置する。すると内側カメラで同心円状に点が並んだ画像を撮れる。ロボスキンにユーザーが触れて変形すると同心円状の点が歪む。歪み方から接触点と変形量を推定できる。

ロボスキンは液晶フィルムで構成され、透明と不透明を切り替えられる。透明化すると周囲の様子を撮影できる。通常のカメラは物体認識、深度カメラは対象までの距離を測れる。不透明時は触覚、透明時は近接覚の機能を持たせることができる。介護現場などロボットが人に触れる場面では、周囲の様子と接触状況を高度に計測する必要があった。

日刊工業新聞 2023年04月14日

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