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1000億円で生産能力5倍、武田薬品が血漿分画製剤で新棟

武田薬品工業は23日、総額1000億円を投じて、大阪工場(大阪市淀川区)に血漿(けっしょう)分画製剤を製造する新棟を建設すると発表した。2030年ごろの稼働を予定しており、国内最大規模の施設になる見込み。これにより国内生産能力を現在の約5倍となる年間210万リットルへ引き上げる。日本と世界における血漿分画製剤の需要の高まりに対応できる製造能力を国内に配備する。

血漿分画製剤はヒトの血液成分から作られる医薬品。武田薬品工業は免疫グロブリン製剤やアルブミン製剤などを展開する。

武田薬品工業は血漿分画製剤の生産拠点として米国と欧州、日本に、合わせて8拠点持つ。日本では成田工場(千葉県成田市)で血漿分画製剤を製造するが、将来的には大阪工場に国内生産機能を集約する予定だ。

武田薬品工業は、消化器系疾患と希少疾患、血漿分画製剤、がん、神経精神疾患の5領域を主要なビジネスエリアとして定め、集中的に開発や投資を進める。国内の製造能力強化を目的とした設備投資としては過去最大となる。

日刊工業新聞 2023年03月24日

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