ニュースイッチ

絶品・鴨モツスープに謎肉あり

海外出張グルメ紀行/台湾編④
絶品・鴨モツスープに謎肉あり

「下水湯」

推薦者:佳能半導体設備董事長兼総経理・瀧山清久氏

「許二姐(新竹市)」

鴨料理専門店はまず入り口右手の厨房に積まれた各部位の燻製がお出迎えだ。地元民でいつも繁盛している。注文は台湾で一般的な、自ら伝票に記入して提出するスタイルだ。

伝票に気になる3文字「下水湯」。湯がスープの意味なのは知っているが。怖いもの見たさで注文すると、運ばれてきたのはニラと刻みショウガ、そして種類豊富な鴨モツが入った金色のスープだった。下水=内臓とは言葉の妙になるほどと感心してしまった。

塩などの余計な調味料をほぼ使わず、鴨のだしで勝負する潔さが身体に染み入る。レバーなどなじみの部位がある一方で、満開の桜のような形の謎の部位を発見。コリコリの食感はモツ好きにはたまらない。

店員さんに「これはどこの部位か」と何度聞いても、答えは「下水」としか返ってこず。突っ込んだ質問ができない自分の語学力のなさと、スマートフォンの翻訳機能の限界を恨む。

謎肉のことで頭がいっぱいになって、店を後にした。

「鴨肉の燻製」、小皿のチリソースをつけるとよりうまい

半導体と苦楽を共にして32年

半導体製造装置のセールスに会社員人生をささげてきた瀧山氏は市況の乱高下を見続けてきた。キヤノンに入社した1991年はまだ「日の丸半導体」が世界トップだった、古き良き時代。その後の日本国内は厳しい冬が続き、瀧山氏の職場もドイツ、オランダ、シンガポールと他の半導体産業集積地に変わっていった。

そして、14年から台湾駐在だ。「辛い時期もあったけど、うれしいことの方が多い」と笑う。顧客の成長を肌で感じ、スマートフォンなど生活必需品の生産に貢献している喜びは辛さを忘れさせるようだ。

近年の台湾で特に重要なのは「スピード感」だ。顧客による投資のブレーキとアクセルの切り替えが年々速くなっているという。足元の半導体市況はコロナ特需の反動減などで落ち込むが、底打ちからの回復も意外と早いかもしれない。

瀧山氏は台湾における産業機器装置ビジネスの責任者として、変化の兆候を感じ取るコミュニケーション力と、最善の一手を考える創造力をさらに研ぎ澄ます。(編集委員・鈴木岳志)

店舗情報

「許二姐」外観
店名:許二姐
住所:新竹市北門街35号
TEL:03-5246574
営業時間:10時から翌2時まで
定休日:なし
※情報は取材当時、最新情報は直接問い合わせをお願いします。

編集部のおすすめ