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内外需ともにダウン…工作機械7社受注、2カ月連続マイナス

日刊工業新聞社が9日まとめた工作機械主要7社の2月の受注実績は、前年同月比7・1%減の382億5200万円となった。内需、外需ともに減少し、総額で26カ月ぶりに前年実績を下回った1月に続いて2カ月連続の減少となった。金利高や中国の景気減速懸念などの影響により、設備投資の調整局面が続いている。

オークマと芝浦機械を除く5社が総額で減少した。

内外需ともにダウン

牧野フライス製作所は輸出が2カ月連続で50億円を下回った。中国で自動車関連向け投資が一段落しているほか、米国でも金利上昇によって設備投資に様子見の動きが見られるという。「3月以降もこの水準が続きそうだ」(サステナビリティ推進室)とみる。

ジェイテクトも、輸出が2カ月連続で20億円を割り込んだ。北米は「金利上昇継続のため2023年は景気後退に陥る可能性がある」(経営企画部)と捉える。

中国市場に強いツガミは、輸出が2カ月連続の減少となった。受注環境は「徐々に上がってきてはいるが、上がり方は高くない」(ツガミ幹部)状況。3月以降の中国市場については、電気自動車(EV)など自動車関連を含めて「徐々に回復してくる」(同)と期待する。

一方、オークマは総額と輸出が2月単月としての過去最高額を記録した。輸出は特に米国と中国が好調。両国でEV向けの大型受注があったほか、欧州と米国では「航空機向けの受注が増えてきている」(営業部)という。

芝浦機械は輸出が前年同月比38・0%増と好調で、内需の減少を補った。特に、エネルギー関連向けにインドと欧米で横中繰り盤や大型特殊機の受注があったほか、中国でも産業機械向けに横中繰り盤を受注した。

日刊工業新聞 2023年03月10日

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