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東レが60億円投資で新研究棟、開発する素材

東レは、脱炭素化社会を目指すグリーン・トランスフォーメーション(GX)や次世代モビリティーに対応する新研究棟を名古屋事業場(名古屋市港区)に設置する。「グリーンとナノの融合」をコンセプトに温室効果ガス排出削減に貢献する素材開発・プロセス設計・顧客提案を一体推進する体制を目指す。投資額は約60億円。2026年度第1四半期に完成する予定。

新研究棟は3階建てで、延べ床面積は約8600平方メートル。技術融合を推進する機能として基礎から応用研究に対応する化学実験室や、技術実証用の試作・加工エリアなどを設置する。研究者の交流によるアイデア創出機能のため140人収容可能のワンフロア型執務、実験エリアなども設ける。

ポリマーやケミカル、炭素繊維複合材料のほか、デジタル変革(DX)人材や化学工学知見を有する開発者らを配置する。ポリマー設計とナノ構造制御などのナノテクノロジーを高度化し、リサイクルやバイオ原料化などのグリーンテクノロジーを融合させる。

モビリティー関連の開発・評価機能を持つ環境・モビリティ開発センター(EMC)とアドバンスドコンポジットセンター(ACC)の隣接地に設置してシナジー創出を図る。

日刊工業新聞 2023年02月22日

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