帝人など設立する「PET再生」新会社、ライセンスする技術とは?
帝人と日揮ホールディングス(HD)、伊藤忠商事は1日、ポリエステル製品をケミカルリサイクルする技術をライセンスする共同出資会社「RePEaT(リピート)」を月内にも設立すると発表した。ポリエステル(PET)を分解・再重合して再生PETを製造する技術で、〝繊維to繊維〟の水平リサイクルが可能になる。帝人と日揮HDがパッケージ化した技術を伊藤忠のネットワークで国内外に提供する。
RePEaT(東京都千代田区)は資本金1億円(ほか資本準備金1億円)で、帝人と日揮HDが45%ずつ、伊藤忠が10%を出資する。ケミカルリサイクル技術のライセンス事業のほか、関連技術の調査、設計、技術指導、コンサルティング業務を行う。
ライセンスする技術は「DMT法」と呼ばれPETをモノマーに分解・変換し再重合する。その工程で着色されたPET繊維から染料や不純物を除去可能で、バージン原料と同等の再生PETを製造できる。熱利用や他の製品原料にする技術と異なり水平リサイクルを実現する。
DMT法のノウハウを持つ帝人とエンジニアリング事業で実績のある日揮HD、国内外の繊維産業に強い伊藤忠は2021年4月に共同協議書を締結し同技術のライセンス事業の可能性を検討してきた。
日刊工業新聞 2022年12月02日