重量3分の1、落下しても割れないシャンデリアの正体
近畿大など、シリコーンゴム製を制作
近畿大学文芸学部の岡本清文教授と空間デザインゼミは、錦城護謨(大阪府八尾市、太田泰造社長)の協力を得てシリコーンゴム製のシャンデリア(写真)を制作した。高い透明度のシリコーンゴムを使用し、通常のガラス製に比べて軽く安全性が高いのが特徴。再生品を使い環境にも配慮した。
シャンデリアに使用したのは、ガラスと同等の透明度を持つシリコーンゴム製ロックグラス「E1」。キズがあり出荷できないE1を再利用したほか、ペットボトルやカップ麵容器を型に使ってシリコーンゴムを小型部品に加工した。同大が東大阪キャンパス(大阪府東大阪市)内に4月開設したデザイン・クリエイティブ研究所に設置。落下しても割れない上に、重量はガラス製に比べて約3分の1と軽量化した。
岡本教授が同キャンパスのモノづくり実験拠点「ザ・ガレージ」に展示するE1を見たのがきっかけ。岡本教授らゼミ生が錦城護謨を工場見学し、同社から材料提供と技術協力を得た。デザインから制作まで約8カ月。高級感あるシャンデリアに仕上げた。
日刊工業新聞 2022年10月13日