ディーゼル車両にCO2ゼロバイオ燃料、JR西が25年度本格導入へ
JR西日本はディーゼル機関車や気動車などのディーゼル車両に二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロとなる次世代バイオディーゼル燃料を導入するため、実証実験を2022年度中に始める。エンジン単体で同燃料の比率を徐々に高めて従来の軽油使用時との差異を確認するエンジン性能確認試験を行う。23年度に走行試験を行い、25年度以降の本格導入を目指す。
走行試験は気動車「DEC700」「キハ40」などを使って山陰線などで行う。同燃料100%で夏や冬などの気温影響を調べる。24年度に営業列車で1日200キロメートル走り品質などを確認する。同燃料の常時100%使用に向けた長期走行試験は鉄道会社で初という。
同燃料は軽油と成分がほぼ同じだが、原料となる植物や微細藻類などの光合成で吸収したCO2と、燃料時に排出するCO2が相殺される。同社グループは30年度にCO2排出量を13年度比46%減を目指している。
日刊工業新聞2022年8月26日