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大林組が受注した「世界最高層の木造ハイブリッドビル」の全容

大林組が受注した「世界最高層の木造ハイブリッドビル」の全容

シドニー市に建設予定の39階建て木造ハイブリッド構造の複合ビル(イメージ)

大林組は、豪ビルトとの共同企業体(JV)が豪不動産大手のデクサスから木造ハイブリッド構造の複合ビル建築工事「アトラシアン・セントラル新築工事」を受注した。地上39階建てで、7階以上が鉄骨造と木造のハイブリッド構造。高さは182メートルあり、木造ハイブリッド構造として世界最高になるという。受注額は非公表。工期は8月から2026年までを予定し、27年の開業を目指している。

複合ビルは、高層部をシドニー市のイノベーションと技術の街区「テック・セントラル」の象徴となるオフィスとし、低層部は宿泊・店舗施設となる。延べ床面積は約7万5000平方メートル。地下から7階までが鉄筋コンクリート造、7階以上が鉄骨と直交集成板(CLT)を採用した木造ハイブリッド構造となる。

ビルの設計は各種のグリーンビル認証で最高レベルの認証を取得する予定。建設中の二酸化炭素(CO2)排出量を通常の半分以下に抑えるほか、建物完成後にはすべて再生可能エネルギーで稼働する目標を掲げる。

大林組は日本で初となる高層純木造耐火建築物(11階建て、高さ44メートル)を建設しており、今後も内外の木造・木質化建築分野で攻勢をかける。

日刊工業新聞2022年8月25日

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