マクセルが初開発、商用車向けHUDの全容
マクセルは、トラックやバスといった商用車や、建設機械向けのヘッドアップディスプレー(HUD)を開発した。ダッシュボードに組み込んで使う。運転席から見える風景に死角の情報やナビゲーションなどを重ねて表示できる。独自の光学技術により、同社従来製品と比べ小型化を実現した。同社が商用車向けHUDを開発するのは初めて。量産時期は未定。
商用車のフロントガラスは地面に対して垂直に近い場合が多いため、HUDの搭載が難しいと考えられている。そこで光学ユニットの配置を見直し、自由曲面光学技術を応用したことで搭載を可能にした。
先進運転支援システム(ADAS)と連携し死角情報を表示できるほか、ナビゲーションやメーターなども映し出せる。表示する情報は、顧客の要望に応じて調整できる。
マクセルは2021年4月から乗用車向けの拡張現実(AR)機能付きHUDを量産している。今回の開発により商用車のほか乗用車、設置スペースが小さい小型車、スポーツ車まで対応できるようになる。
日刊工業新聞2022年8月23日