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ロボットが困っていると通行人は立ち止まる。サイバーエージェントと阪大が明らかにしたこと

サイバーエージェントの岡藤勇希研究員と尾崎安範研究員、大阪大学の石黒浩教授らは、ロボットが困っていると人は立ち止まりやすくなることを証明した。ショッピングモールの通行人にクーポン券を配布する仕事をロボットと人間で比較した。

困ったふりをするロボは全通行人の約3・9%、人間は2・9%に配布できた。

ロボットは「こんにちは、僕とお話ししようよ!」と話しかけるあいさつ行動、「困ったな。誰か僕のお話聞いてくれないかな?」と気を引く困った行動、「みんなも僕と一緒に踊ろうよ!」と誘うダンス行動の3種類を比較した。

ショッピングモールで6万6642人にアプローチすると、困った行動では約11%の通行人の足を止め、その内34%にクーポン券を配布できた。全通行人の3・9%に渡せた。あいさつ行動は全通行人の1・6%、ダンス行動は1・2%だった。

人間で同様の実験をすると、通行人の4%の足を止め、その内71%にクーポン券を渡せた。全通行人の2・9%にあたる。

困ったロボは足止め効果が高く、人間は足を止めてからクーポン券を渡す率が高い。

日刊工業新聞2022年7月13日

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