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高強度・高熱伝導性を両立したスゴいマグネシウム合金の全容

熊本大学が開発

熊本大学先進マグネシウム国際研究センターは、高強度と高熱伝導性や高強度と高延性など同時に実現できなかった機能を併せ持つマグネシウム合金を開発した。また同大発ベンチャーのMGPort(エムジーポート、熊本市中央区)や複数の素材メーカーを通じて応用製品の開発を始めた。

開発は合金組成の設計や熱処理条件、鋳造押し出し加工条件など工程設計により実現した。マグネシウム合金の軽さに加えて、不燃性、強度、延性、耐食性など、両立困難だった複数の機能を併せ持つ。

レアメタルではなく、アルミニウムとカルシウムを添加し、不燃性。このため、燃料コストや製造コストの抑制につながる。マグネシウム合金普及の加速やカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量ゼロ)実現への貢献が期待される。

河村能人センター長は「電気自動車用パワーデバイスや自動車用発光ダイオード(LED)ライト、第5世代通信(5G)基地局素材などから身近な調理器具までさまざまな用途が考えられる」としている。

日刊工業新聞2022年4月8日

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