次世代半導体研究で提携した台湾ITRIと米USCの狙い
台湾・工業技術研究院(ITRI)と米南カリフォルニア大学(USC)が次世代半導体の研究開発で提携し、協業を開始した。提携内容はIC設計開発から半導体知的財産(IP)の支援、ウエハーの空き領域を予約して少量チップを安価に試作できるシャトルサービスなど。機能やテクノロジーの異なる各種チップを一つにパッケージ化するヘテロジニアス・インテグレーション(異種統合)も含め、両者の技術を補完することで、次世代半導体への取り組みを強化する。
ITRIが人工知能(AI)などへの応用を狙い、先端半導体の研究開発に力を入れる一方、USCでは半導体チップの試作・少量生産を支援する金属酸化膜半導体実装サービス(MOSIS)を展開、TSMCはじめ有力半導体受託製造(ファウンドリー)に採用されている。
協業を通じて双方の半導体産業やスタートアップとのつながりも深める。
日刊工業新聞2022年3月1日