コロナ前の水準に回復も…足元の小型工作機械受注が減少した理由
日本精密機械工業会(日精工)がまとめた2021年の小型工作機械の年間受注実績は、前年比83・4%増の1576億7409万円で3年ぶりの増加となった。世界的に経済活動が本格再開され、中国や欧米、日本を中心に幅広い産業で設備投資が拡大。18年実績(1585億1900万円)と同規模となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復した。
機種別では、受注額全体の約6割を占める数値制御(NC)小型旋盤が同96・2%増の916億7076万円。
次いでNC小型研削盤が同99・3%増の88億3888万円、小型マシニングセンターが同44・3%増の61億9572万円、NC小型フライス盤が同62・5%増の49億6750万円となった。
輸出総額は同90・4%増の1061億2571万円。輸出比率は同2・5ポイント上昇し、67・3%だった。
また21年10―12月の受注実績は、前年同期比30・3%増の371億7982万円となったものの、前四半期との対比では2四半期連続の減少だ。年央以降、中国での需要の伸びが鈍化した影響とみられる。
日刊工業新聞2022年1月27日