「eアクスル」で150億円目指す明電舎の勝算

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EV関連部品の中国工場を拡張している

明電舎は電気自動車(EV)のモーターとインバーター、減速機を一体化した駆動装置「eアクスル」を2023年度にも市場投入し、28年度に事業規模150億円を目指す。日本もしくは中国、または両国で生産体制を構築する。自動車メーカーやティア1(自動車メーカーと直接取引する部品メーカー)に提案する。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の流れで活発化するEV関連需要の取り込みを図る。

明電舎はモーターやインバーターなどを手がけるEV部品事業の売上高を28年度に21年度計画比3・7倍の1000億円に引き上げる目標を掲げる。eアクスルについて、三井田健社長は「22年度には試作機を作りたい」とした上で、本格的な拡販時期は「25年度以降になる」と明らかにした。

同社は名古屋事業所(愛知県清須市)でモーターとインバーターの一体機を年17万台生産できる体制をすでに整えている。また現在、中国・杭州市(浙江省)にあるEV関連部品の工場を拡張している。23年度にはモーターとインバーターの一体機を生産する年産10万台規模のラインを稼働する。

今後、eアクスルの引き合い状況から主要供給先を見定めた上で日本、中国の最適な拠点で生産を始める計画。eアクスルの核であるモーターの生産設備は、日本と中国の拠点を候補地に28年度までに計2ライン前後増やす方針だ。

eアクスルは駆動系の基幹部品を共通化でき、EV開発の工数短縮やコスト削減が期待できる。調査会社の富士経済(東京都中央区)によると、eアクスルの35年の世界市場は19年比54・3倍の1250万台に成長すると予測される。自動車のEV化を追い風に、25年ごろが需要拡大の節目と見る向きがあり、自動車部品メーカーでは開発や商品化に向けた動きが激しくなっている。

日刊工業新聞2021年12月22日

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