ニュースイッチ

鼻息で操作する眼鏡型デバイスが面白い【動画あり】

立命館大学が開発
鼻息で操作する眼鏡型デバイスが面白い【動画あり】

眼鏡型鼻息検出デバイス。鼻当ての圧電素子で振動を検出する(立命館大提供)

立命館大学の小川諒馬大学院生と双見京介助教、村尾和哉准教授は、眼鏡型デバイスの鼻当てで鼻息を識別してハンズフリー入力する技術を開発した。鼻の振動をセンサーで捉える。鼻息の強弱などを組み合わせた八つの呼吸ジェスチャーセットを作成し、平均で8割の識別精度を得た。非接触で周囲にジェスチャー操作が悟られにくい操作法になる。

鼻当てに圧電素子を貼り付け、振動を計測する。呼吸の吸い始めや吐き始めに振動が大きくなる。この振動波形を解析して、呼吸ジェスチャーを識別する。2回強く吸う、強く吸った後に弱く吸うなど、八つのジェスチャーを10人で試験したところ識別精度を表すF値で82%だった。

無意識の呼吸を誤検知しないように識別ルールを作る。モールス信号のようなジェスチャーセットを作ればアルファベットや数字をも入力できる。

まずは「進む」と「戻る」、「再生」、「停止」など5―6種を識別し、音楽や映像の再生の利用を提案していく。非接触入力では音声入力は周囲に聞こえてしまうため、電車内などでは使いづらい。また会話中のフレーズを拾うなど、誤検知もあった。

日刊工業新聞2021年12月20日

編集部のおすすめ