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マザーズ市場の上場は過去最高に、IPO件数が大幅に伸びている事情

東京証券取引所は、2021年の国内新規株式公開(IPO)社数は、20年比35社増の137社の見込みだと発表した。東京プロマーケットを除く実質的な件数では124社となる見込み。堅調な株式市場を背景に、資金調達ニーズは高くIPO件数が大幅に伸びている。

上場市場別では、マザーズ市場への新規上場数が市場開設以来最高の94社を見込む。また東京以外の地域からの新規上場は前年比14社増の49社となる予定で全体の36%を占める。新規上場の全国的な広がりが続いている。

国内IPO企業の資金調達額の合計は約7670億円を見込む。初値ベースの時価総額が1000億円を超える大型のIPOは5件実現した。東証1部に上場したPHCホールディングスを筆頭にビジョナル、エイピアグループなどが続く。

また外国籍企業などを含むクロスボーダー企業の新規上場は5社で、直近10年間では最多を記録する見込みだ。好調な市況環境が続き企業の意欲は依然として旺盛で、相応の数の企業がIPOに向けて準備を進めている。

日刊工業新聞2021年11月30日

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