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喉の動きを可視化できるヘルスケア機器が実現した「初」

バンドー化学が独自の伸縮性ひずみセンサーを応用

バンドー化学は、嚥下(えんげ)時の喉の動きを可視化できるヘルスケア機器「B4S=写真」を開発した。独自の伸縮性ひずみセンサー「C―STRETCH(シーストレッチ)」を応用し、藤田医科大学と共同開発。嚥下機能が低下した高齢者の訓練用途として、病院や介護施設などに提案する。消費税抜きの価格は18万円。消耗品のセンサー部品は3万6000円。

機器を患者の喉に押し当てた状態で、嚥下の動作をすると、喉の動きの変化が画面上にグラフ表示される。患者はグラフの変化を見て、喉の動きを意識しながら嚥下の訓練を行える。一定時間の嚥下回数計測なども可能。

従来は、患者の喉に施術者が手を押し当てて口頭で説明する方法が一般的だった。こうした勘と経験に頼った施術を、初めてデータ化できるようにした。

バンドー化学は新規事業として2015年にシーストレッチを発表。医療機器子会社のAimedic MMT(東京都港区)を通じ、同センサーを応用した医療機器を市場投入している。

日刊工業新聞2021年11月29日

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