家電・パソコンの出荷が減少。巣ごもり需要の一巡とさらなるリスク

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巣ごもり需要が一巡した影響により、家電やパソコンの国内出荷で前年同月割れが続いている。2020年度は特別定額給付金に加えて買い替えサイクルや政府の取り組みなども重なり、家電やパソコンの国内出荷額、出荷台数が大きく伸びた反動が出ている。世界的な半導体不足も下期の出荷状況に影響を与えそうだ。(安川結野)

電子情報技術産業協会(JEITA)によると、テレビなど黒物家電を中心とした民生用電子機器の9月の国内出荷額は前年同月比26・8%減の899億円で、3カ月連続のマイナスとなった。製品別の出荷台数では、薄型テレビが同25・7%減の35万4000台に減少。半導体不足で自動車メーカーの減産が続いていることから、カーナビゲーションシステムが同39・8%減の29万7000台、カーAVメインユニットが同48%減の14万9000台に落ち込んだ。

日本電機工業会(JEMA)がまとめた9月の白物家電の国内出荷額も同12・2%減の1854億円の4カ月連続の減少となった。製品別出荷台数ではエアコンが同21・7%減の49万5000台。5月までは巣ごもり需要が継続していたが、6月以降は前年の出荷増の反動に加え、気温低下や天候不順の影響も受けた。空気清浄機も同10・7%減の22万1000台だった。

パソコンの国内出荷も大きく減少している。JEITAがまとめた9月のパソコン国内出荷額は同34・7%減の571億円で6カ月連続のマイナス。在宅勤務の浸透や、政府による教育現場の情報通信技術(ICT)化事業で小中学校への端末配備が進んだ20年度の反動減が出た形だ。

レノボ・ジャパンコマーシャル事業部の元嶋亮太マネージャーは、国内パソコン市場について「文教向け以外の需要は大きく落ちていない」と指摘。「コロナ禍のテレワークはまず大企業で浸透した。現在は中小企業へ拡大している状況だ」として、テレワークに関連したパソコンの需要を期待する。

ただ、外電によると、米国のパソコン市場は世界的な半導体不足で、22年ごろまで需給が逼迫する見通し。ニューノーマル(新常態)社会に合った製品開発に加え、半導体不足の影響をいかに小さくできるかが今後の市場成長のカギとなる。

日刊工業新聞2021年11月4日

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