東芝、シャープ「白物家電」リストラの中で成熟市場に挑む気鋭のベンチャー

セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ、ロボット技術で「全自動洗濯物折り畳み機」開発へ

  • 0
  • 1
阪根社長と開発した洗濯物折り畳み機「ランドロイド」)

妻の一言がきっかけに


 ―洗濯物折り畳みに着想したきっかけは。
 「10年前、妻が洗濯物を畳んでいるところを見て、折り畳み機があったら欲しいかと聞いたら、いま一番欲しいと言われた。そこでそういうロボットも良いなと考え、メンバーを呼んで実現に向けて動きだした」

 ―技術の肝は。
 「洗濯物の種類を認識するとき、ロボットは人間と違い一部を見て、『これはシャツ』と判断できないので一度広げる必要がある。だが、今の技術ではクシャクシャの洗濯物をうまく広げられない。我々は試行錯誤とアイデアで実現した。詳細は絶対に出せないが、大学教授やパートナーの技術者も、こんなやり方があるのかと納得している。一つ言えるのは、産業用ロボットを使うやり方ではできない」

 ―実用化に向けて、克服すべき課題は。
 「折り畳みについて必要な技術はそろっている。今後は製品の離陸へ動く。ここはエネルギーが要るので何があってもよいよう気を引き締める」

 ―研究の途中で止めようと思ったことは。
 「最初から自信はあった。研究を始めるとき周りから無理だ、完成しても売れないとかなり言われた。これだけ否定的に言われるということは、大企業で研究テーマになることは絶対にないと逆に好感触を得た。ただ、5年ほどで製品にできるだろうという見通しが10年かかってしまった」
【略歴】
 阪根信一(さかね・しんいち)99年(平11)米デラウエア大化学・生物化学部博士課程修了。00年実父が創業者のアイ.エス.テイに取締役本部長として入社、03年から10年までCEO。08年スーパーレジン工業社長、14年試薬工場としては滋賀県甲賀市に続く拠点で、自動化できない少量多品種の生産を受け持っている。社長。兵庫県出身、44歳。
<全文は日刊工業新聞電子版に会員登録して頂くとお読みになれます>
(文=石橋弘彰、下氏香菜子)

日刊工業新聞2015年12月11日 深層断面から一部抜粋

COMMENT

尾本憲由
大阪支社編集局経済部

昭和の時代から大きな変化のなかった白物家電だが、いよいよロボット技術によって様変わりするのだろうか。ICT(情報通信技術)を駆使したスマート家電やネット家電などが話題にはなっても、いったい誰が欲しいんだかと鼻白んでいたが、洗濯物折り畳み機には年甲斐もなくワクワクドキドキしている。かつて漫画やアニメで親しんだ未来の世界にようやく一歩足を踏み入れた気分だ。これから続々と新機軸の家電が登場してくることを心から願ってやまない。日本の家電メーカーよ、ここで頑張らなくてどうする。

関連する記事はこちら

特集