魅力あるクルマづくりへ。鉄は「超ハイテン」の時代に。
JFEスチール、伸び特性と穴広げ性を両立する冷延超ハイテン開発
JFEスチールは9日、引っ張り強度が1平方ミリメートル当たり980メガパスカル級の超高張力鋼板(超ハイテン)で、成形加工性を大幅に改善した冷延鋼板を開発したと発表した。プレス成形する際の鋼板の伸びやすさを2割、穴を広げる際の広がりやすさを2倍に高めた。主に自動車の骨格部材用に開発したもので、複雑な形状でも破損させることなくプレス成形できるという。
これまで超ハイテンでは伸び特性と穴広げ性を両立させることが困難だった。超ハイテンは金属組織の中に、伸び特性を受け持つ軟質相と強度を受け持つ硬質相を共存させている。穴広げ性に優れる超ハイテンは硬質相のみで構成されているため、伸び特性に乏しかった。また、両方の相の境界面に応力が集中し、これが割れの起点となっていた。
JFEでは特殊な熱処理と成分調整の最適化により、相の境界に中間的な硬度を持つ中間相を形成することに成功。伸び特性と穴広げ性を両立させた。すでに、メッキ鋼板では実用化していたが、より安価な冷延鋼板でも量産化に成功。自動車のフロントメンバーやピラーなどに採用を働きかけていく。
これまで超ハイテンでは伸び特性と穴広げ性を両立させることが困難だった。超ハイテンは金属組織の中に、伸び特性を受け持つ軟質相と強度を受け持つ硬質相を共存させている。穴広げ性に優れる超ハイテンは硬質相のみで構成されているため、伸び特性に乏しかった。また、両方の相の境界面に応力が集中し、これが割れの起点となっていた。
JFEでは特殊な熱処理と成分調整の最適化により、相の境界に中間的な硬度を持つ中間相を形成することに成功。伸び特性と穴広げ性を両立させた。すでに、メッキ鋼板では実用化していたが、より安価な冷延鋼板でも量産化に成功。自動車のフロントメンバーやピラーなどに採用を働きかけていく。
日刊工業新聞2015年12月10日 素材・ヘルスケア・環境面