中小企業のM&A推進へ企業庁が一手。経営統合に指針

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経済産業省・中小企業庁は中小企業のM&A(合併・買収)を推進するため、M&A後の経営統合作業(PMI)に関する中小向けのガイドライン(指針)を策定する。中小の経営資源を踏まえた現実的なPMIのあり方や進め方を指針で示す。中小のM&A件数は近年増加し、M&A支援機関が仲介支援に力を入れる一方、PMIに関する支援は手薄な状態が続く。中小が指針を参考にPMIを円滑に進められるようにし、成長を後押しする。M&A支援機関にはPMI支援の提供を促す。

中小向けPMI指針策定に向けた検討会を今秋をめどに設置し、議論を始める。学識経験者や弁護士、中小企業診断士、PMI支援経験のある実務家などが参加する予定。2022年3月末までの策定を目指す。企業庁が中小向けのPMI指針を策定するのは今回が初めて。

PMIはM&A後に買い手企業が売り手企業と経営理念や人事制度、情報システムなどを統合する作業のことでM&Aを成功させる上で最も重要なプロセスと位置付けられる。

中小向けの指針は大企業と異なり、人材やコストなど経営資源が限定される中小の経営実態に即した内容にする方針。経営統合に当たっての従業員の不安への配慮など、PMIを進める上での心構えについて盛り込むことも検討する。

大企業ではM&A時にPMIを重視する企業が多い。中小はM&A自体が増えてきた段階にあり、PMIの重要性についての認識がまだ広がっていない。中小のPMIのあり方について現状は明確な指針がなく、PMIに関する支援を提供するM&A支援機関は少ない。企業庁は中小向けの指針を策定し中小がM&A後に着実に成果を出せるよう後押しする。

日刊工業新聞2021年8月19日

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