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ハグ、脳トレ…ペッパーの活躍を広げるアプリ大集合

「pepper app challenge 2015Winter」、「pepper innovation challenge 2015」開催
ハグ、脳トレ…ペッパーの活躍を広げるアプリ大集合

HUG


紙芝居、英会話、受付、介護現場で活躍


 優勝こそ逃したものの、トップ10のアプリはどれも甲乙つけがたい。アップフロンティア(東京都渋谷区)が開発した「かたりべ」は簡単にデジタル紙芝居や絵本を作れるアプリだ。スマホでイラストや写真を選んで、お話を入れるとペッパーが読んで聞かせてくれる。子どもの描いた絵を取り込んで、親子で物語を紡いでいく。子どもの想いを汲み取りながら描かれた物語はたくさんの人の心を打つだろう。ペッパーユーザーで共有できれば、コミュニティーから絵本作家が生まれたり、みんなで一つの物語を紡ぐことも可能だろう。

 ジーアングル(東京都渋谷区)の仮想英語環境構築アプリ「ペッパーがホームステイにやってきた」はペッパーが顔を合わせる度に英語で話しかけてくる。「今日はどこに行くの?」、「今日のご飯は?」と受け答えはすべて英語だ。急いでいたとしても空気を少しも読んでくれない。この環境が英語勉強の継続につながる。

 英会話教室やラジオ、テキストなどは、自身でやる気を出さないと勉強は始まらない。ペッパーなら強制的にレッスンが始まる。英語以外の外国語にも展開可能だ。留学して英語しか話せない環境に無理やり身を置くなど、自分を追い込む前にペッパーに相談した方が良いかもしれない。

 リクルートライフスタイルは受付管理システム「Airウェイト」にペッパーを組み合わせた。お客はタブレットに入力して発券プリンターからチケットを受け取るだけ。順番待ちの人数や時間などが記録され管理データがたまっていく。お客が待っている間にペッパーが接客する。

 薬局では待ち時間に服薬歴アンケートをとったり、映画館ならクイズを出したり関連グッズをお勧めしたりと使い方は無限だ。待ち時間に合わせてゲームなどの長さを調整できる。渡瀬丈弘プロデューサーは「人間の従業員は行列が伸びると急いでさばこうと、目の前の作業に集中してしまう。ペッパーが気を回して待ち時間に付加価値を与える」と説明する。

 カラオケJOYSOUNDを展開するエクシング(名古屋市瑞穂区)は介護用に音楽療養コンテンツ「健康王国」をペッパーに応用した。歌や体操など500以上のコンテンツをそろえたため飽きないという。すでに介護施設などにはカラオケが導入されているが、インストラクターが司会をしないとまわらなかった。ペッパーが司会をすると人材不足の解消につながる。今後、未病効果の検証や人工知能の高度化を進める。企画開発部の伊藤秀樹部長は「ロボットは確実に介護現場に浸透していく。黎明期からコンテンツを供給して、ロボット介護市場のシェアをとっていきたい」と意気込む。

収益化や安全認証などカギに


 ペッパーの開発コミュニティーには、まだまだ越えなければならない壁がある。まず現在はほぼ手弁当で開発しているアプリ開発者をロボアプリで食べていけるようにしないといけない。ペッパーの学習効果を開発者全体で分かち合う仕組みやアプリの安全認証も必要だ。ただコミュニティーのメンバーには恵まれた。ロボット文化を実現する大きな推進力になるだろう。
(文=小寺貴之)


各チームの動画リンク
HUG
https://youtu.be/xW_9od_Yzfc

いきいき脳体操
https://youtu.be/S9EIr0xSIi0

かたりべ
https://youtu.be/ooHXV_jfO7Y

ペッパーがホームステイにやってきた
https://www.youtube.com/watch?v=4VeOD78NreU

健康王国
http://www.xing.co.jp/news/archives/5969
ニュースイッチオリジナル
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
ペッパー本体自体は何でもできるロボットではありませんが、そんなペッパーをうまく生かすアプリの数々に驚きました。12月2日より5日まで開催される「2015国際ロボット展」でもペッパーが出展されます。

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