NEDO、災害対応ロボットフォーラム開催―元DARPAギル・プラット氏など登壇
災害対応ロボット競技会では1人でもヒューマノイド開発
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、12月3日~4日、「2015国際ロボット展」の中で、「NEDOロボットフォーラム2015」を開催する。世界の第一線で活躍する国内外の研究者や企業人を招き、最新の研究開発動向や今後加速するビジネスの展望について、パネルディスカッションや講演を行う。
パネルディスカッション「最先端ロボット技術 ~災害対応ロボティクスへの可能性と期待~」では、災害対応ロボットの技術開発の第一線で活躍する国内外の研究者等が最新技術を紹介。災害対応ロボットの実応用に向けた課題、実現可能性等についてパネルディスカッション形式で議論、更なる発展に向けたそれぞれの想いを語る。
<フォーラム詳細>
http://biz.nikkan.co.jp/eve/irex/symposium/nedo-robot.php#symposium-1
<2015国際ロボット展 来場者登録(無料)はこちら> ※フォーラム参加には事前登録が必要です。
https://www.event-expo.jp/robot2015/regist/
ロボットの実用化に向けて共通の競技環境を用意し、参加チームが知恵を競い合う競技会方式の開発手法が注目されている。ロボットをインフラ保守や災害現場で活用するには、状況が変わっても対応できる能力が必要だ。現場の想定外を乗り越えることで本当に使えるロボットに改良される。この開発コミュニティーを広げようと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は災害対応ロボット競技会「ジャパンバーチャルロボティクスチャレンジ(JVRC)」を開いた。技術者1人のチームが優勝するなどロボット開発の裾野を広げている。
JVRCはトンネル災害を模した競技環境を用意し、横転した車両の調査やがれき上の走行、障害物の除去など6種目で競った。ただロボットの機体を開発するとメンテナンスを含め、10人単位のチームが必要になる。そこで実機は使わず、シミュレーターの中で災害現場を再現して敷居を下げた。
実際にトヨタの技術者が単身で参戦したり、技術者1人のチーム「MID」が優勝するなど、ロボット開発の裾野を広げる効果があった。NEDOの河内山聡主査は「就職後も全員がロボット開発に携われるわけではない。日本には隠れたロボット技術者がたくさんいる」と説明する。
JVRCの各種目には高度な技術が求められた。参加者から「1種目クリアするごとに博士論文が1本書ける」とため息が漏れたほど。たった1人のMIDが優勝したのには理由がある。MIDは東京大学や産業技術総合研究所(産総研)が公開している操作インターフェース(UI)、動作計画ソフトをうまく組み合わせたのだ。
JVRCはロボットが動いている様子を外から確認できない。操縦者はロボットのカメラ映像やセンサーの値から足をどこに置くか、どれだけずれたのか把握して修正する。UIを作り込まないと状況把握すら難しい。
パネルディスカッション「最先端ロボット技術 ~災害対応ロボティクスへの可能性と期待~」では、災害対応ロボットの技術開発の第一線で活躍する国内外の研究者等が最新技術を紹介。災害対応ロボットの実応用に向けた課題、実現可能性等についてパネルディスカッション形式で議論、更なる発展に向けたそれぞれの想いを語る。
<フォーラム詳細>
http://biz.nikkan.co.jp/eve/irex/symposium/nedo-robot.php#symposium-1
<2015国際ロボット展 来場者登録(無料)はこちら> ※フォーラム参加には事前登録が必要です。
https://www.event-expo.jp/robot2015/regist/
NEDO、災害対応ロボット競技会開催―実用化へ環境整備
ロボットの実用化に向けて共通の競技環境を用意し、参加チームが知恵を競い合う競技会方式の開発手法が注目されている。ロボットをインフラ保守や災害現場で活用するには、状況が変わっても対応できる能力が必要だ。現場の想定外を乗り越えることで本当に使えるロボットに改良される。この開発コミュニティーを広げようと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は災害対応ロボット競技会「ジャパンバーチャルロボティクスチャレンジ(JVRC)」を開いた。技術者1人のチームが優勝するなどロボット開発の裾野を広げている。
10人単位必要
JVRCはトンネル災害を模した競技環境を用意し、横転した車両の調査やがれき上の走行、障害物の除去など6種目で競った。ただロボットの機体を開発するとメンテナンスを含め、10人単位のチームが必要になる。そこで実機は使わず、シミュレーターの中で災害現場を再現して敷居を下げた。
実際にトヨタの技術者が単身で参戦したり、技術者1人のチーム「MID」が優勝するなど、ロボット開発の裾野を広げる効果があった。NEDOの河内山聡主査は「就職後も全員がロボット開発に携われるわけではない。日本には隠れたロボット技術者がたくさんいる」と説明する。
JVRCの各種目には高度な技術が求められた。参加者から「1種目クリアするごとに博士論文が1本書ける」とため息が漏れたほど。たった1人のMIDが優勝したのには理由がある。MIDは東京大学や産業技術総合研究所(産総研)が公開している操作インターフェース(UI)、動作計画ソフトをうまく組み合わせたのだ。
JVRCはロボットが動いている様子を外から確認できない。操縦者はロボットのカメラ映像やセンサーの値から足をどこに置くか、どれだけずれたのか把握して修正する。UIを作り込まないと状況把握すら難しい。
日刊工業新聞2015年11月27日 機械・ロボット・航空機2面に加筆