【音声解説】長続きしない副業、続けるコツ・稼ぐコツ

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7回目はヤフーニュースとの共同アンケート企画から、「副業」についてニュースイッチ編集部の葭本記者が解説します。紹介した記事と合わせて音声配信をお楽しみください。
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副業・兼業の推進に向けた政府指針が策定され、「副業解禁元年」と言われた2018年から3年。副業を容認・推進する企業が相次ぐとともに、副業に取り組む人は増えている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う将来不安は、それをさらに加速させた。一方、副業を始めたものの、なかなか続けられないという声は少なくない。時間の管理が難しく、本業に支障を与えてしまうといった理由があるようだ。そこで日刊工業新聞社とYahoo!ニュースでは副業に関するアンケートを実施するとともに、副業を長続きさせる方法などを識者に聞いた。

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アンケートは2月12―18日、全国のYahoo!JAPANユーザーを対象に行い、3000人から有効回答を得た。男女比はおおむね6対4で、年代は40代が36%で最も多く、50代25%、30代21%が続いた。

まず、「今までに副業をしたことがありますか」という問いには、「1度もしたことがない」が65.1%、「以前していたが、現在はしていない」が19.0%、「現在している」が15.9%だった。副業をしたことがある人のうち、過半が「現在はしていない」と答えた。

「以前はしていたが、現在はしていない」と答えた人に「今後副業をしたいと思いますか」と聞くと、「どちらかといえばしたい」(37.8%)と「したい」(32.3%)で70.1%に達した。その70.1%の人に「現在は副業をしていない理由」を聞くと、53.4%が「時間がない」と答えた。合わせて、今後の副業意向について「したくない」(13.5%)「どちらかといえばしたくない」(16.3%)と答えた29.8%の人のうち、その理由として「時間がないため」と答えた人も17.0%いた。「やり方がわからないため」と答えた人も12.8%いた。

さらに、副業の経験がある人に副業を始めて困ったことを自由記述で聞いたところ、「自分の自由な時間が減った」「趣味の時間がなくなった」「家事の時間が少なくなった」「子どもとの時間が減った」など、時間管理の難しさに悩む声が相次いだ。

なお、副業に割いている1週間当たりの時間は「3時間未満」が36.3%で最も多かった。それに「3時間-5時間未満」(25.5%)が続いたが、「10時間以上」も15.9%いた。また、副業を行っている時間帯は「平日の夜間」が29.4%最多。「土日祝日の日中」(27.5%)「平日の日中」(25.6%)「土日祝日の夜間」(17.4%)と続いた。

副業収入、2割が月5万円以上

一方、「現在している」と回答した人に「今後も副業を続けたいですか」と聞くと、「続けたい」(54.9%)と「できれば続けたい」(31.1%)で86.0%だった。続けたい理由を聞くと、収入額や収入源が増えたほか、21.1%の人が「スキルアップ・キャリアップにつながったため」と回答した。

そのほか、アンケートでは「現在している」や「以前していたが、現在はしていない」と回答した人たちに副業による収入額を聞いた。その結果、月5万円以上の人が全体の19.7%を占めた。月10万円以上の人も7.3%いた。

仕事内容を聞くと、「データ入力」(15.8%)や「せどりやフリマアプリなどものの売上が、自分の収入になる仕事」(13.4%)「プログラミングやライティング、動画編集、イラストなど制作系」(10.5%)などが上位に並んだ。自由記述では、「倉庫整理」や「動物の世話」「漁師」「ゴルフ場のキャディー業務」「海外の農地でコーヒーを育て、カフェと豆を開発した」などが上がった。

「副業アカデミー」代表の小林昌裕さんに聞く

アンケート結果を踏まえて、副業の専門スクール「副業アカデミー」代表の小林昌裕さんに副業を長く続けるコツや副業で一定の収入を得る方法などを聞いた。

 ―副業を長続きさせるコツを教えてください。

明確な目標の設定が大切です。「なんとなくお金を稼ぎたい」という理由で副業はなかなか続きません。目標は「収入を増やして家族を幸せにしたい」や「スキルを身につけて本業で昇進する」でもいいでしょう。自分が副業を通して望む未来を明確にして欲しいです。それができれば、すぐに辞めることはないはずです。

 ―とはいえ、「時間がない」という理由で続けられない人も多いようです。

副業を行うにはもちろん時間が必要ですから、その分、削れる時間を明確にしなければいけません。1日のスケジュールを書き出してもらい、例えば、テレビを見ている1時間を見つける。あとは、その時間を副業によって実現したい目標のために削る覚悟ができるかどうかです。また、副業の予定を、本業と同じようにスケジュール帳に書き込むことを推奨しています。本業と同じ心構えで行うことも副業を続けていくコツです。

「副業アカデミー」代表の小林昌裕さん
 ―アンケートでは、副業をする理由として収入だけでなく「スキルアップ・キャリアップ」という回答も多かったです。

スキルアップや社会貢献につながる副業案件が最近、関心を集めています。特に、コロナ禍によってその注目度が一層高まりました。スキルアップ系は「ライティング」や「動画編集」「カメラマン」「ウェブデザイン」「SNSの運用」などが人気です。自分の価値は自分で高めなければいけないという意識が芽生え始めており、副業により自らスキルを習得することで、本業での存在感を高めたり、転職の際に生かそうとしたりする人が増えています。

また、社会貢献系は「地方企業との兼業」や「自分の知見を生かしたセミナー講師」など。自分の人生をより豊かなものにしたり、サードプレイスを獲得したりする手段を副業に見いだす方が出てきています。

 ―副業で月5万円以上を稼ぐ人が2割近くいました。稼げる人たちに共通する特長はありますか。

一つ言えるのは継続できる人です。副業による収入は継続できるかどうかが、ほぼすべてのカギを握っています。努力の方向性が正しければ、半年か1年以内には誰しもが花開きます。続けられれば、続けられるほど、仕事の精度が上がるからです。精度が上がることで、例えばライティングは単価が上がり、仕事は獲得しやすくなります。せどりであれば、仕入れのリサーチ力が上がります。

   ―一方、副業はまだ行ったことがない人が65.1%に上りました。

多くの日本人は本業以外の取り組みでお金を稼ぐことへの負い目や恐怖心があり、それが副業を始める上でハードルになっています。しかし、小さな副業を行い、仕事の依頼先に喜んでもらうと、お金をもらうことに慣れます。家計の状況や将来のシミュレーションなどを踏まえて、副業をした方がよいと感じている人は、まずはその小さな一歩踏み出してほしいです。

また、副業をしていない人の中には、何をすればよいか分からないという方も多いです。そうした方はまず、自分の戦闘能力を知ることです。資金力や時間、リスクの許容範囲、家族の理解などについての自己分析から始めるとよいです。副業の案件は数多くありますが、自分の状況を明確に把握することで、自分に適した仕事がおのずと決まります。

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