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近藤那央のロボット解体新書! モータ、角度センサメーカー 多摩川精機(後編)

国内シェア30%の理由はカスタマイズとセンサとの合わせ技
近藤那央のロボット解体新書! モータ、角度センサメーカー 多摩川精機(後編)

磁石の役割について解説する西田部長


国内生産にこだわるワケ


 長野県飯田市にある第2事業所では、ロボットや航空機などに使われている角度センサを製造している。見学させてもらったところ、銅線を巻きつける機械や成形機械がずらりと並んでいた。「巻線機械などは自社で独自に作りあげています」(西田部長)。工場の視察も多く、ライン横にはどのような製品を製造しているのかなどが展示されていた。

 モータを製造する同業他社は国内外に多い。だが、同社では国内生産にこだわり、常に新たな分野への挑戦を続けている。
「この地域でいかに産業を存続させるか、というのが当社存続の意義です。『事業が国内でうまくいかなくなったので海外へ転出します』では意味がない。長く事業を続けていくため、先を見越し新たな分野へ先手を打って進出していく必要があるのです」(新井社長)。


<近藤那央のひとこと>
 次の取材は多摩川精機さんです。と案内があり調べた時に、こんな凄い会社があるのだと知り驚きました。南アルプスと中央アルプスに囲まれた絶景の飯田には、宇宙から深海まで、さまざまな分野で科学技術には欠かせないモータ、センサを作る凄い会社がありました。多摩川精機さんが無ければ、日本の科学技術が無いと言っても過言では無い訳です。ACモータという、個人のものづくりではなかなかお目にかからないモータについて1を聞くと、10以上を教えてくださった新井社長、西田部長のお話を聞けば聞くほど、多摩川精機という会社の幅広さを感じました。また、凄く楽しそうに教えてくださる姿がとても素敵でした。

 実は、航空機用のセンサはここ数年で始めた新しい製品だそうです。航空機用センサは、絶対的な安全性ともしも壊れた時の冗長系が必要な、一般的なセンサとは全く違った物だそうです。このような難しいセンサを製作し、数年でボーイング社との直接取引までされていると知り、長い歴史がある中でもどんどん新しい取り組みをされていることに感銘をうけました。実は個人への取引も受け付けられているそうで、早く私たちのロボットも多摩川精機さんにモータを頼めるようなロボットにしなければと思いました。国内ロボットシェア30%!今年のロボット展はロボットはもちろん、モータにも要注目です。
ニュースイッチオリジナル
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
理科の授業でモータについて習ったはずなのに、改めて説明していただくと発見がたくさんありました。競合が多い中でいかに強みを見出していくか、ロボットメーカーや航空機メーカーに採用してもらうか、努力の積み重ねが垣間見えました。

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