近藤那央のロボット解体新書! モータ、角度センサメーカー 多摩川精機(後編)

国内シェア30%の理由はカスタマイズとセンサとの合わせ技

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磁石の役割について解説する西田部長
 私たちの身の回りのたくさんのものを動かしている「縁の下の力持ち」、モータ。モータと角度センサを開発製造する多摩川精機に伺った。

レアアースは「エナジードリンク」?


西田部長「モータに使われる磁石も進化しています。強力な磁石を使うことで力が増すんです。時計やクレジットカードを近づけると壊れてしまいますよ」
近藤「なんで強力な磁石が必要なんですか」
新井社長「磁石がモータを回しているわけではないのですが、磁場を強めることで効率が高まるので小型にしても同じパワーを出せるんです。
磁力を強めるために、名前は聞いたことがあると思いますがレアアースを使うんです。モータは回っていると温度が上がってしまうのですが、磁石は温度が上がると磁力が落ちてしまう。そこで温度が上がっても磁力が落ちないようにレアアースを使います。エナジードリンクのようなものですね」
近藤「レアアースはどのくらいの価格のモータから使われているのですか」
新井社長「ほとんど使われていますね。今ではレアアースを使わないようにしようと技術革新が進んでいます」
西田部長「少ない磁石で強力な磁場を作れるように、磁石の置き方も工夫を重ねています」

カスタマイズが強み


近藤「ロボットに使われるモータで要求される条件などはどのようなものがありますか」
西田部長「たとえばパワーアシストスーツなどに使用する場合は、肩、腕など場所によって要求される条件が違います。太くても薄い方がいいとか、細長いけれど力が出るものがいいとか。条件に合わせてカスタマイズすることが必要ですね」
新井社長「そこまですると値段がすごく高くなるので、大量に作られる産業用ロボットだと汎用的なものを使うんです。でも、サービスロボットや介護ロボットなどの試作であればカスタマイズが必要。当社は汎用的なものも作っていますが、そういったカスタマイズ品を得意としています。また、モータとセンサ両方を作っている企業は世界でも少ない。この2つの組み合わせで幅広いバリエーションを出せるんです」
西田部長「ロボット関連では国内シェアの30%を当社が占めています。小型化を得意としてきたことと、お客さんの要求に合わせたものを作ることができるので選ばれています」

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