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2015 国際ロボット展オンラインプレビュー(1)THK

ロボット開発者のための新構成部品シリーズ「SEED Solutions」
2015 国際ロボット展オンラインプレビュー(1)THK

THK技術本部 事業開発統括部 永塚ビジネスユニット 永塚正樹  シニアクリエイティブプロデューサー


特別インタビュー/省エネ要素部品で次世代ロボット開発サポート



―SEED SolutionsはTHKの新機軸として期待されています。
 「小型・軽量で使いやすい次世代ロボット開発向け要素部品のシリーズです。小型分散配置型のモーターコントローラードライバーで最大14軸の多軸システムをケーブル1本で構築し制御する事ができます。扱い易い、リーズナブルな要素部品を供給することで、次世代ロボット産業をサポートしたいと思っています。スマートアクチュエーターは、THKのクロスローラーリングやボールねじなどを採用し、コンパクトながらも高剛性・高出力な製品に仕上げています」

―開発で大変なことは何でしょう。
「例えば工場自動化(FA)の世界では、信頼性が極めて重要な要素になります。ただ、小型化と高信頼性を同時に実現することは容易ではありませんが、試行錯誤しながら開発を進め、採用事例も増えてきています」

―そのほか重視している点はありますか。
「次世代ロボットに期待される機能の一つに自律移動があります。バッテリー駆動で長時間運行を可能にするため、省エネ技術は必須です。いかに少ない電力で大きな力をだすか、我々にとって重要な1テーマになっています」

―現状での実績、今後の展開をお聞かせ下さい。
「2014年に直動タイプの多軸コントローラー機能を搭載したシンプルアクチュエーター『SEED+Picsel』を投入しました。複数台を組み合わせて卓上型の自動塗布機などを簡単に作ることができます。自動車、電気電子、医薬などの分野で採用されつつあります。そして、2016年からはラインアップの拡充を図ります。まず年明けにロボットハンド 『TRX』、その後直動タイプのスマートアクチュエーターをはじめ、さまざまな製品を世に出していきます。幅広い品ぞろえを擁し、次世代ロボット開発を統合的に支援できるシリーズにしたいと思っています」
日刊工業新聞電子版
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
ロボット展に出展予定の注目企業を連載で紹介していきます。

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