口座保有者用アプリデータ活用、りそなHDが個別に金融商品を案内

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グループ3銀行の口座保有者用アプリは330万件ダウンロードされた

りそなホールディングス(HD)が、グループ3銀行の口座保有者用スマートフォンアプリケーション(応用ソフト)「りそなグループアプリ」で、利用データの分析・活用に取り組んでいる。顧客が関心を持ちそうな金融商品の案内など、一人ひとりに合わせたメッセージを配信し、営業面での貢献を目指す。分析・活用を担う人材の拡充も進める。(取材・戸村智幸)

りそなグループアプリは2018年にサービスを開始。りそな、埼玉りそな、関西みらい各行の口座の入出金明細確認や振り込みが可能で、2月時点で約330万件のダウンロード実績がある。機能を増やして顧客の利便性を向上してきたほか、データ分析・活用も進めてきた。

利用者ごとのメッセージ配信は既に実施中だ。入出金明細などのデータを機械学習などで分析し、配信内容を決めている。メッセージは約300種類はあるという。伊佐真一郎りそなHD執行役DX企画部担当は「カスタマイズを追求し、メッセージのヒット率をより高める」と方向性を説く。

それを支えるのが、専門人材だ。りそなHDは19年にデータサイエンス室を設置し、データ分析・活用を進めてきたものの、専門人材の人数は十分ではない。外注するのではなく、自前でできる体制が重要と考えており、専門人材を今後大幅に増やす計画だ。分析だけではなく、ビジネスを起点に発想できる人材を育てる方針だ。

人材育成でデータ分析・活用が進化すれば、アプリの収益への貢献が期待できる。既にアプリを通じて外貨普通預金などの金融商品を申し込める。効果的なメッセージをより多く配信できれば、申し込み増加が見込める。アプリ経由なら、店舗で受け付けるより、事務コストを抑えられる利点もある。

20年に個人型確定拠出年金(iDeCo)をアプリで申し込めるようにするなど、対応金融商品を拡充してきた。それを収益増につなげるためにも、データ分析・活用の重要性がさらに高まる。

日刊工業新聞2021年4月8日

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