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関西電力が始めた暮らしに役立つECサービス、他社と差別化できる?

関西電力は電気やガスの顧客向けに、電子商取引(EC)サービス「かんでん暮らしモール」を3月1日に始めた。住宅のリフォームや修繕、保険、生活や家事の支援など計78のサービスを提供している。関電グループの一部を含め23社がサービス提供者となった。エネルギーの小売り自由化競争が激化する中で、関電は付加価値を付けたサービスで差別化を図る。

展開するECモールは、家庭向け中心に約586万件ある関電のウェブ会員「はぴeみる電」の加入者が対象で暮らしの役立ちサービスを扱う。サービス提供事業者の出店料は無料とし、有望な出店者を集めた。利用者にはポイント加算などで割安感も与える。

1月、サービス展開に備え、営業本部リビングソリューショングループを20人で発足した。ウェブ会員2万人に大規模アンケートを実施し、オンラインで18人に個別ヒアリングも行った。その結果、「ターゲットはシニア層、未就学児を抱える子育て層に決めた」(同グループの松井玲次郎課長)としている。

出店者は1ジャンル原則1社と決め、関電がサービス品質や価格などを踏まえて選定。箱につめて送るだけで荷物が預けられる宅配収納や、日本初の定額制ワイシャツレンタルなどを展開する事業者などが集まった。「今後は学び・ヘルスケア部門も充実させたい」(松井課長)という。営業本部の丸山直子リビング営業部長は「顧客ニーズを大事にした展開を図る」とし、真に役立つ暮らしサービスの総合ECを目指していく。(大阪編集委員・広瀬友彦)

日刊工業新聞2021年4月2日

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