安全に10年保管できる、小型・軽量の「マグネシウム空気電池」を開発

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東京電業(相模原市緑区、反本正典社長、042・685・0360)は、東京都立産業技術研究センター(都産技研)と共同開発した非常備蓄用のマグネシウム空気電池「マグネの力=写真」を発売した。水に食塩を溶かして注ぎ、電解液として使う。通常時は電解液がないためほぼ劣化せず、安全に10年長期保管できる。受注生産で価格は1個1万5000―2万円程度。自治体や企業の防災備蓄用に3年間で300個の販売を目指す。

食塩水注水後、スマートフォンを20回程度充電できる。大きさは縦13センチ×横15センチ×高さ17センチメートル、重さは850グラム。保管時は、マグネシウム合金とカーボンを主体にした電極がある状態。食塩水を注ぐと空気中の酸素を取り込んで発電する。電極の構造と触媒を改善して小型・軽量化した。

リチウムイオン電池は数年単位で自己放電してしまい、高温での放置や落下の衝撃で発火や発熱事故を起こす可能性がある。「マグネの力」は、耐久性と安全性の高さ、小型・軽量で保管しやすい点をアピールする。食塩付きで販売する。

都産技研は電池の基本性能と耐久性の向上、加速劣化試験、外装や容器のデザインなどで協力した。

日刊工業新聞2021年3月29日

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