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5日間履いてもシワがつかない綿パンを動画で伝えた「Bluff Works」

文=尼口友厚(ネットコンシェルジェ CEO)明確なストーリー構成、パッションを見えるように
 ジーンズは洗わない方が良い、と言われることがある。もともと作業着として使用されてきたため、ほとんど洗わなくても劣化しにくい点、洗わないことでシワや破れた箇所が良い味になってくる点、洗ってしまうと色落ちしてしまい、もともとの良さが失われてしまう点がその理由として挙げられるようだ。

 この考えには賛否両論があるようだが、ジーンズはともかく、こと綿パンに関して言うと「洗わない方が良い」という話は聞いたことがない。汚れてもまったく味にはならないし、シワができると不格好になるし、きちんと洗い、アイロンをかけてメンテナンスをしなければいけないのだ。

 今回ご紹介する「Bluff Works」http://shop.bluffworks.com/
は、そんな綿パンにおいて、洗濯やアイロンを頻繁に行わずとも、シワにならず、汚れができにくい製品を販売するアパレルサイトだ。もともとは旅人向けにズボンを販売していたようだが、旅人以外にも忙しくて頻繁にズボンを洗えなかったり、アイロンをかける暇がなかな持てない忙しい都会のオフィスワーカーにとってもありがたい製品となっている。

 同サイトは米国ニューヨークにおいて2012年に設立。同年にKickStarter上で目標支援金額の1万3500ドル(約1620万円)を大きく超える12万8000ドル(約1530万円)以上もの支援を集めることに成功した。

バックバップで旅していた時にアイディアを考案


 Bluff Worksの創業者はStefan Loble(ロブル)氏。1996年にルイスアンドクラーク大学で経済学を専攻した同氏は、卒業後は米国やベトナムのソフトウェア会社で働き、充実した毎日を送っていた。またベトナムにいたときには他のアジアの国々をめぐるバックパックの旅もしていたそうだ。

 しかし、2007年より勤めはじめた米国ニューヨークのソフトウェア会社で仕事にやり甲斐を感じず、会社にいるのが苦痛になってきた。とはいえ、妻と子どもを養わなければならないし、ニューヨークで生活していくためには高額の家賃も必要だ。また2008年にはリーマン・ショックもあり、一度仕事をやめると、新しい仕事を手に入れられるかどうかは怪しい状況だった。

 このような苦しい状況に置かれていたロブル氏は、いろんなビジネスのアイディアを考えることで憂さ晴らしをするようになる。その結果、同氏の頭の中でどんどん面白い案が生まれ、時計会社やマットレス会社、防水カメラケースなどのアイディアを持つようになったという。

 また、アパートの1年契約の更新が近づいたのをきっかけに「このまま今の仕事を1年も続けることができるのだろうか」と考えるようになった。すでに起業のためのいくつかのアイディアを持っていた同氏は、ここで一念発起し、アパートの契約更新を取りやめることにした。さらに会社の仕事は副業として取り組みつつ両親の家で生活させてもらい、自分の取り組みたいアイディアに挑戦することにした。

 起業を考える中でロブル氏がもっとも有望だと考えていたアイディアは、シワのないズボンを作る、というものだった。同氏はベトナム時代にアジア各国をバックバップで旅していたが、この時には宿に洗濯機がないこともざらで、ズボンを洗って干すのも難しかった。またズボンをバックパックに入れていることが多いため、シワができやすかった。

 そこでBluff Worksというサイトを創設し、こうしたズボンをアイロンをかける時間のない現代の都会人にも広めようと考えたのだ。

 もっとも、こうしたズボンには外見が洗練されていないという欠点があり、旅の最中ならともかく、都会のオフィスワークに履ける代物ではなかった。そこでシワにならない、たまに洗うだけで良く汚れにくい、速乾性のズボンという機能性はそのまま残しながらも、オフィスワークに適したズボンへと作りかえることを目指したという。

明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
KickStarterは実際CMも兼ねているということですね。

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