多数同時接続&超低遅延を同時実現!電通大がビヨンド5G/6G向けに

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電気通信大学の石橋功至准教授らは、ビヨンド第5世代通信(5G)/6Gに向け、多数同時接続と超低遅延を同時に実現する新たな通信方式を開発した。圧縮センシングを活用し、通信許可なしで自由にデータのやりとりが可能な「グラントフリー非直交伝送法」を考案した。1ミリ秒以下で数百―数千のユーザーから同時にデータを送信できる。自動運転や飛行ロボット(ドローン)による自動配送、スマートファクトリー、遠隔医療での「リアルタイムヘルスケア」などを支える技術になる。

伝送のイメージ図(電気通信大学の発表資料から)

既存システムはデータ送信の際に、通信の許可である「グラント」を基地局から取得する必要があり、これが10ミリ秒程度の遅延を発生させていた。

今回、この手続きを省略し、端末がグラントなしで自由にデータを送信可能にした。各端末を特定するレファレンス信号を時間・周波数軸上に配置し、データ信号を周波数軸で繰り返し符号化した上で送信する仕組み。これによって、基地局において圧縮センシングに基づいて効率的に情報を復元する。

1ミリ秒以下の低遅延、かつ最大3万台の同時送信で、100バイト程度の情報が伝送できる。膨大な数のセンサーからのリアルタイム情報取得や、医療分野でのリアルタイム遠隔治療、診察などへの活用のほか、自動車やバイクなどの自動運転、ロボットの遠隔操作、配送ドローンの制御などさまざまな分野での応用が見込める。

総務省「第5世代移動通信システムの更なる高度化に向けた研究開発」の委託を受けて、KDDI総合研究所や構造計画研究所とともに実施した研究の一環で開発した。

日刊工業新聞2021年3月4日

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