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「就職内定率」過去3番目の下落幅も改善傾向に。コロナで出遅れの企業が積極的に?

厚生労働省と文部科学省がまとめた2020年12月1日時点の就職内定状況調査によると、21年3月卒業予定の大学生の就職内定率は前年同期比4・9ポイント低下の82・2%だった。12月1日時点としては2年連続の低下となり、「就職氷河期」後期の99年12月1日時点の調査(5・8ポイント下落)に次ぐ過去3番目の下落幅となった。

ただ、内定率としては過去10年間で5番目の水準。20年10月1日現在で同7・0ポイント低下の69・8%だった2カ月前に比べると、マイナス幅は改善している。新型コロナウイルス感染症の影響で企業が会社説明会を延期し、遅れていた就職活動がここにきて進んでいることが背景にあるという。

国公立大学は同1・9ポイント低下の87・8%、私立大学は同5・9ポイント低下の80・4%。文系は同5・6ポイント低下の81・3%、理系は同2・1ポイント低下の86・0%となった。

短大は同14・4ポイント低下の57・6%、高等専門学校は同1・6ポイント低下の97・1%。新型コロナの影響で求人が減少していることもあり、厚労省と文科省は連携し、学生に対して就職活動の幅を広げるよう支援するという。

調査は厚労省、文科省が抽出した国立大21校、公立大3校、私立大38校、短大20校、高専10校、専修学校20校の計112校の学生計6250人を対象に実施。就職希望者に対する内定者の割合を就職内定率としている。

日刊工業新聞2020年1月18日

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