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EV派遣で災害復興支援。日産がコンセプトカー公開

日産自動車は、災害復興支援を目的に電気自動車(EV)「リーフ」をベースに製作したコンセプトカー「RE―LEAF=写真」を欧州で公開した。自然災害などによる停電時に、EVの大容量リチウムイオンバッテリーを非常用電源として使用できる。

RE―LEAFは、リーフに搭載されている電力供給機能を活用。大容量バッテリーにためた電力を走行時に使用するだけではなく、パワーコントロールシステムを介して建物や電子機器に電力を供給できる。

がれきなど障害物の多い災害時に悪路走行できるように改良を加えた。簡単に電気を取り出せるように車のフェンダー部分に耐候性の高い電気ソケットを取り付け、110―230ボルトの電気機器への電力供給を可能にした。

リーフは国内で自然災害発生の際、停電時の非常用電源、移動手段として活用されている。

日産は18年にEVの普及を通じて社会の変革や地域課題の解決に取り組む「ブルー・スイッチ活動」を開始。60を超える地方自治体と「災害連携協定」を締結し、災害復旧支援のためにEVを活用するプログラムを進めている。

日刊工業新聞2020年10月14日

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