宇宙に長期滞在で加齢変化が加速する、JAXAなどが解明

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ISSで遺伝子をなくしたマウスを飼育した(NASA/JAXA提供)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と東北大学東北メディカル・メガバンク機構などの研究チームは、ストレスの防御に関わる遺伝子をなくしたマウスを国際宇宙ステーション(ISS)で飼育し、宇宙に長期滞在すると加齢変化が加速することを明らかにした。宇宙滞在時のマウスの血液代謝物は、ヒトの加齢と関連することが分かった。宇宙滞在中の健康リスク克服やさまざまな加齢性疾患の予防や治療への応用が期待される。

宇宙での小動物飼育実験や地上での予備試験などのデータベースの一部を2020年度中に公開する予定。

ISSの日本実験棟「きぼう」でストレス防御に関わる遺伝子「Nrf2」を欠損させたマウスと野生型マウスの計12匹を約30日間の軌道上で滞在させた。12匹すべてが生存した状態で帰還できた。

微小重力や宇宙放射線などの「宇宙ストレス」は、遺伝子発現や血中代謝物、脂肪細胞の肥大といった加齢変化を引き起こす。帰還後のマウスはNrf2が宇宙ストレスに応答して活性化しており、加齢変化を止めることが明らかになった。さらに、各臓器の遺伝子発現や血中代謝物の変化がヒトの加齢性変化と同じであることが分かった。

日刊工業新聞2020年9月10日

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JAXA 東北大学 きぼう 宇宙

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