コロナ軽症者をアプリで遠隔看護、どんな機能になる?

聖路加国際大が開発着手

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聖路加国際大学大学院看護学研究科の亀井智子教授らは、新型コロナウイルス感染症で自宅などで療養中の軽症患者向けのテレナーシング(遠隔看護)アプリケーションの開発を9月中にも始める。患者自身のスマートフォンやタブレット端末などに、せきや頭痛の有無、検温結果といった健康状態を1日2回程度入力。看護師が在宅での経過観察や療養中の生活に関するアドバイスなどを提供し、自宅隔離中の軽症患者をサポートする。

遠隔看護は自宅療養の慢性疾患患者に対して、遠隔で看護師が健康状態のチェックや保健指導をする方法。医師による診断が行われる「遠隔医療」の一端を担い、看護師が患者へのメンタリングと相談を行う。同研究チームは、たばこ煙などの有害物質や大気汚染が原因で肺が炎症を起こす「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」での遠隔看護の研究を進めてきた。そこで確立した遠隔モニタリング技術を新型コロナに応用。このほど同大の研究倫理審査を通過。資金が準備でき次第、実用化に向け研究を進める。

日本での遠隔医療・看護は主に過疎地や豪雪地域で活用されてきた。診療報酬が低いことや、これまでは初診は対面診療が基本であったことなどの制約が多く、生活の中への浸透はこれからだ。

ただコロナ禍で、遠隔医療や看護の重要性が見直され、4月には内閣府規制改革推進会議新型コロナウイルス感染症対策に関する特命タスクフォースで、オンライン診療が初診の患者から行えるようになった。亀井教授は「テレナーシングは遠隔地からきめ細かい看護相談を行える」と語る。

日刊工業新聞2020年9月2日

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