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在宅勤務が増えた今こそ必要な「エアコン保険」、その理由とは?

「残暑が終わりに近づくと、何とか乗り切ってくれと、祈るような気持ちになるんですよ」―。賃貸アパートの家主である知人が、そう話していた。エアコンが故障し、入居者に迷惑が及ぶのが怖いという。

今夏は新型コロナウイルスによる在宅推奨で、住宅のエアコン稼働時間が長い。機器メーカーの出荷は絶好調だが、修理や交換には相当な時間がかかる。

賃貸物件の備え付け機器は故障するまで使うのが一般的。修理や交換は大家の責任だ。4月に施行した改正民法では、こうした場合に賃料を日割りで減額するよう家主に求めている。賃貸物件ではなく自宅でも事情は同じ。家族がホテルに一時避難するようなら、そのコストはエアコン交換より高くつく。

こういう時こそ損害保険の出番ではないか、と聞いてみた。「エアコン故障で健康被害が出れば、現行の住宅保険でも保険金を支払う。住人の見舞金などの特約はない。業界全体でも、そうした商品はないのでは…」という答え。

損保にはゴルフの「ホールインワン保険」のような商品もあるが、全体としては保守的だ。住宅保険が火災・風水災への備えなのは当然だが、時代に合った商品開発も心がけてほしい。

日刊工業新聞2020年8月28日

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