移動販売車をアップデート!鮮魚や青果など多様な業種へ
Mellow(メロウ、東京都千代田区、石澤正芳代表・森口拓也代表、03・6268・9331)は、さまざまな移動販売車が停留する「SHOP STOP(ショップストップ)」構想を始動した。同社はこれまでオフィス街などの空き地に、日替わりでランチを提供するフードトラックを誘致する事業を展開してきた。これからは従来のランチに限らず、「多様なサービスが訪れる場所にアップデートする」(メロウ)狙いだ。
ショップストップはその名の通り、「ショップモビリティの停留所」。第1弾として、6月に豊洲市場(東京都江東区)の仲卸事業者がフードトラックと鮮魚の移動小売り販売に参入。日本の卸売市場では卸、仲卸事業者による第三者への販売は規制があったが、法改正により業態を多様化できるようになった。鮮魚に続き、青果の仲卸事業者も移動販売に参入。今後、アパレルブランドや生花なども続く予定。メロウはこうした新業態への挑戦をサポートする。
同社の取り組みは近年注目されるMaaS(乗り物のサービス化)の一つ。情報通信技術(ICT)を活用して成功の確度を上げている。過去データから場所ごとに売れるメニューを分析し、場所と店舗をマッチング。コンサルティングや集客も行う。サービスの対価としてフードトラックから売上高の一部を受け取り、その一部を土地所有者に支払う。
今春には車両リース契約と各種保険、開業支援をパッケージ化したプラン「フードトラックONE」を開始。必要な機能と安全性を備えた標準車両を開発し、リース設計は次世代モビリティサービスのKINTO(名古屋市西区)が協力した。ショップストップの中核として、フードトラック支援を強化する。
7月時点で契約エリア数は約260、契約店舗は850店。新型コロナウイルス感染症が広がる中、ショップストップを拡大し、面白い店が利用者の近くに来る新しい日常につなげる。(梶原洵子)