役場の窓口業務は「なりきりAI」にお任せ。NTTが実証実験
NTTは今秋をめどに、京都府精華町と共同で、人工知能(AI)を用いた対話システムの実証実験を始める。精華町役場に同システムを設置し、役場の窓口業務の一部を補助できるかなどを確認する。AIの学習に必要なデータ収集は精華町民の協力のもとで行い、収集の効率化や地域振興にもつなげる。
精華町の広報キャラクター「京町セイカ」をAI化し、役場の業務に生かす。NTTは特定のキャラクターの振る舞いを再現した対話を実現する「なりきりAI」を研究してきたが、従来は娯楽目的での活用が主眼だった。今後は、精華町に関する広範かつ高度なデータを集めてAIに学習させることで、観光案内など比較的複雑な対話の実現を図る。
データ収集に当たっては、精華町民の協力を仰ぐ。NTTは、住民であれば自分の町のことを良く知っているため、正確な情報を得やすいとみている。一連の施策を通じ、精華町への関心の向上にもつなげたい考え。
日刊工業新聞2020年7月6日