センサーで農作物内部の変化を検出し、生産者のノウハウを見える化する!

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センサーを使った作物の状態観察のイメージ(桐生電子開発提供)

桐生電子開発(群馬県桐生市、木暮一也社長、0277・47・6333)は、作物内の物質の変化をリアルタイムで検出するセンサーを開発した。水や肥料、温湿度といった栽培条件を最適化するための情報として活用する。生産者の経験や勘に頼っていたノウハウを見える化することで農業の生産性向上に役立つとみている。小型・軽量化などの改良を加え、年内の製品化を目指す。

開発したのは作物内の状態を非破壊で観察するセンサー。作物の茎などに近赤外レーザー光を照射し、その時の光の状態を調べて水分や肥料、光合成で生成された糖など内部の変化を測定する。生産者はセンサーで把握したこれらの情報をネット経由で収集。温湿度や日射量、肥料の濃度などを最適化するデータとして活用し、栽培条件を最適化できる。

これまで約2年にわたりイチゴを使った実験に取り組んでおり、「朝摘みや、外気の温度を急激に下げたケースで実際にイチゴの糖度が増すことが、データから裏付けられた」(木暮社長)という。今後は他の作物でも有効性を検証する。

同社では農業のIT化に応用できると見込み、早期の製品化を目指す。農業に従事した経験がない生産者が素早くノウハウを取得するのにも役立つと見ている。生産者の高齢化で課題となっている事業承継の問題を解決するツールとしてもアピールする。

日刊工業新聞2020年5月29日

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