12万円のハサミ?技術が結集したジルコニア製の特注品

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エムケーセラ(長野県豊丘村、松田学社長、0265・34・4431)は、セラミックス素材のジルコニアを刃に加工した刃渡り140ミリメートルのはさみ(写真)を作製した。大手自動車関連メーカーの要請に基づく特注品。価格は1本売りなら12万円程度と高額だが、松田社長は「納入先の反応が上々のため、希望があれば外販も行う」考えだ。

同はさみの刃部分は社内でジルコニアの機械加工により刃付けまで行った。つかみの部分は近隣のメーカーによる3Dプリンター製。松田社長は「金属製のはさみは元々双方の刃が持つ湾曲を生かしてかみ合わせるのに対し、湾曲のないセラミックス刃同士をかみ合わせる仕組みづくりに苦労した」と話す。

顧客先での用途は不明だが、酸やアルカリなど化学薬品への高耐食性や非磁性、鉄粉が出ないなど多くの利点が評価され、採用に至ったもよう。刃がへたっても再研磨して再利用可能なのも強み。

セラミックス素材加工が主力である自社の強みを生かし、さらに刃渡りの長いセラミックス製はさみの作製にも挑戦する構えだ。(諏訪)

日刊工業新聞2020年5月22日

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