【新型コロナ】販売減少で追い打ち…国内車生産「一時停止」広がる
自動車メーカー各社は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、4―5月に国内生産を一時的に停止する。日産自動車は栃木工場(栃木県上三川町)を14日間、追浜工場(神奈川県横須賀市)を4日間、それぞれ車両の組み立てラインを停止する。ホンダも狭山工場(埼玉県狭山市)と熊本製作所(熊本県大津町)で2日間、生産を止める。スズキは国内全5工場と国内製造子会社の操業を3日間、停止する。新型コロナの影響で部品調達に影響が出ているほか、販売減を受けたため減産に追い込まれた。
日産は栃木と追浜の工場に加え、子会社の日産自動車九州の工場(福岡県苅田町)が4月の夜勤稼働をほぼなくす。需要減が主な理由。一方、ホンダは4月内の部品調達が困難になる見通しで、4輪車を生産する狭山工場で16―17日の生産を見送る。2輪車を生産する熊本製作所は欧州市場の需要減により13―14日、生産を止める。
スズキが生産を停止するのは軽自動車や船外機を生産する湖西工場(静岡県湖西市)、商用車の磐田工場(同磐田市)、小型車が主力の相良工場(同牧之原市)、鋳造部品の大須賀工場(同掛川市)、2輪車の浜松工場(浜松市北区)。いずれも4月1―3日に停止する。6日以降の稼働は状況をみて判断するとしている。
一方、三菱自動車は3月27日―4月10日の間、水島製作所(岡山県倉敷市)で一部ラインの一時休止を決めた。
これらに先立って、トヨタ自動車とマツダも国内工場の操業停止を公表しており、新型コロナの影響が国内の生産活動に広がっている。
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日刊工業新聞2020年3月30日